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豊臣秀吉が「満足満足」と言ったから⁉️「満足さん」の御神木

🟤八本に分かれし満足の御神木

推定樹齢400年の御神木【クロガネモチ】
満足稲荷神社(京都市左京区)

満足稲荷神社は豊臣秀吉公が伏見桃山城の守護神として勧請し、崇敬されました。秀吉公が御加護を受けおおいに満足感を得たところから神社の名称になったと伝えられています。その後、徳川綱吉公が現在地に遷祀され、現在も「満足さん」と呼ばれ親しまれています。

御祭神の穀物神、農業・商工業の神、縁結びの神、交通安全・土地守護の神が鎮座します。

御神木のクロガネモチ(モチノキ)は推定樹齢400年、京都市指定の保存樹です。幹から8本の幹が枝分かれしていることから、末広がりで商売繁盛に縁起がよいと崇められています。神職のあげる祝詞に「子孫の八十続五十橿八桑枝の如く立ち榮しめ給へ」という一説がありますが、何百年もかけて宿った神様の力を物語っているかのようです。

「金持ち」に通じる名を持つ縁起の木、クロガネモチ。関東以西から沖縄にかけて自生する常緑の高木で、樹高は10メートル以上、晩秋から冬にかけて真っ赤な実を枝いっぱいに実らせます。その艶やかな葉と可憐な果実は、まさに神木にふさわしい気品。葉は革のように厚く、陽に照らされるとまるで金属のような光沢を放ちます。

名の由来は、若枝や葉柄が黒紫に染まり、乾くと鉄のような黒色になることから「黒金(クロガネ)」と呼ばれるようになったと言われます。常緑でありながら冬に鮮やかな彩りをもたらすこの木は、公園や神社でもよく見かけ、街路樹としても活躍中。実はヒヨドリやレンジャクなどの野鳥が好み、種を運んでくるため、神の使いが植える木とも言えるでしょう。

神が宿る木としての存在感。たしかにここにも「御神木」が息づいています。

🟤ユーチューブちゃんねる{御神木マニア}@goshinbokumania より

🟤ご紹介した御神木(クロガネモチ)のある場所

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本のご紹介

日本の凄い神木: 全都道府県250柱のヌシとそれを守る人に会いに行く / 本田不二雄 (著)

単行本 – 2022/10/27

旅に新しい楽しみや見方を紹介する旅の図鑑シリーズ新刊。日本の全都道府県の、地元で信仰される神木や、歴史ある巨木を紹介。木の歴史や巨木が生まれる背景、人との生活との関わりなど、「木の旅」をテーマに、各地方の巨木・神木を240本以上紹介。また、木・人・旅に関するコラムなどの情報も充実。

(C)【歴史キング】×【御神木マニア】

ユーチューブちゃんねる{御神木マニア}@goshinbokumania

鳥居を抜けて神社の境内に入ると、そこに御神木があった。 全国各地に鎮座する神社の数は、約88,000社以上と言われています。神社の数だけ「御神木」が存在するといっても過言ではないでしょう。 各地に鎮座する、神の宿る「御神木」、その中には、強烈なパワーを感じる樹木や、息を呑むような巨大な樹木が存在しています。 樹齢数百年から、古いものでは、千年、二千年という「御神木」も珍しくありません。 「御神木」には「御神木」となった理由があります。そんな「神の宿り木」となった「御神木」の数々をご紹介します。

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