
大宮八幡宮の御神木・夫婦イチョウ|東京杉並の胎内聖域に宿る縁結びの神木
🟤推定樹齢600年 縁結びの御神木
【夫婦イチョウ】
大宮八幡宮(東京都杉並区)
東京都杉並区に鎮座する大宮八幡宮は、応神天皇を主祭神とする由緒深い八幡さまです。源頼義が奥州征伐の戦勝祈願を行い、凱旋後に石清水八幡宮から御分霊を勧請して創建されたと伝えられています。以来、およそ950年以上にわたり、都内最大規模の八幡宮として地域の守り神として親しまれてきました。
その境内にそびえるのが、御神木「夫婦イチョウ」。神門をくぐった両脇に、寄り添うように立つ2本の巨大なイチョウが、まるで一対の男女のように見えることからこの名がつきました。右に立つのが幹の太い雄イチョウ、左に立つのがしなやかに枝を広げる雌イチョウ。雄木の樹高は26メートルを誇り、杉並区で最も高い木とされています。
秋になると雌イチョウにはたわわな銀杏が実り、夫婦和合や子宝・安産・縁結びのご利益を象徴する存在として多くの参拝者が訪れます。本殿に参拝したあと、振り返って見上げると、2本の幹が上空で枝を交え、まるで“天上で結ばれている”かのような姿を見せてくれます。
また、大宮八幡宮一帯は、弥生時代の祭祀跡や住居跡が発掘されたことでも知られ、古来より“太古からの聖域”としての歴史を秘めています。「東京のへそ」とも称されるこの神域には、胎内回帰のような安心感と、都会とは思えぬ霊的な静けさが今も息づいています。
夫婦の絆を願う人、家族の安寧を祈る人、人生の節目を迎える人。どんな想いであれ、この2本の御神木は、そっとその背中を押してくれるはずです。
【所在地】
東京都杉並区大宮2丁目3-1(京王井の頭線「西永福駅」より徒歩約7分)
🟤ユーチューブちゃんねる{御神木マニア}@goshinbokumania より
🟤ご紹介した御神木(イチョウ)のある場所

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