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春日大社の御神木・社頭の大杉|樹齢1000年の神威が息づく世界遺産のパワースポット

🟤日本最強権力者・藤原氏の守護神 【春日大社】の大杉

推定樹齢1000年【社頭の大杉】
春日大社(奈良県奈良市)

御神木(大杉)のある場所

奈良市の世界遺産、春日大社は768年に左大臣・藤原永手によって創建されました。主祭神の武甕槌命(タケミカヅチノミコト)は藤原氏の氏神で、藤原氏の紋章である「下がり藤」は春日大社の社紋としても使用されています。

平安時代には朝廷からも厚い庇護を受け、春日信仰の対象として崇拝されてきました。天皇家、藤原氏をはじめ多くの権力者が貴重な品々を奉納したことから春日大社は「平安の正倉院」とも称されます。総所蔵は約3000点におよび、「国宝殿」で展示しています。

春日大社の周辺には、花山、御蓋山(みかさやま)=春日山、若草山の三つの山があります。春日山を含めた春日の杜には、獣類、鳥類、虫類から微生物に至るまで多趣多様な生物が存在し、「春日山原始林」の姿を残しています。

奈良県奈良市に鎮座する春日大社は、藤原氏の守護神・武甕槌命(たけみかづちのみこと)を祀る、平安時代以来の名社であり、世界遺産にも登録されています。その境内には、神々の声を今も宿すような御神木「社頭の大杉」がそびえ立っています。

この大杉は、社殿前の「林檎の庭」に根を張り、幹周8.7メートル、高さ25メートル、推定樹齢1000年。鎌倉時代後期(1309年)に奉納された絵巻『春日権現験記』にも若木の姿で描かれており、その歴史的存在感は群を抜いています。

さらに注目すべきは、大杉の根元から斜めに生えるビャクシン(伊吹)。この木も樹齢500年を超え、なんと隣接する重要文化財「直会殿(なおらいでん)」の屋根を突き抜けて伸びています。屋根に穴を開けてまで木の生命を守り続けるこの姿勢は、春日の神々が「木を切るな」と託宣されたことに由来するといわれ、まさに“神木は神そのもの”という信仰の象徴といえます。

春日大社の森は「春日山原始林」としても知られ、古代から続く原生の気配を色濃く残す特別な場所。大杉の前に立つと、その場に流れる空気すらも変わるような感覚に包まれます。時を超えて今も生きるこの神木は、ただの巨樹ではなく、「藤原氏の繁栄を見守り続けてきた歴史の証人」なのです。

御神木の前では、誰もが自然と心を鎮め、静かに手を合わせたくなるはず。あなたもぜひ、この千年の神域で、神木の気配に耳を澄ませてみてください。

【所在地】
奈良県奈良市春日野町160
(近鉄奈良線「奈良駅」より東へ徒歩約15分)
春日大社 境内「林檎の庭」付近

(C)【歴史キング】×【御神木マニア】

🟤ユーチューブちゃんねる{御神木マニア}@goshinbokumania より

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