
【大原野神社】中に入れる御神木|京都のパワースポット・神木跡の胎内体験
🟤樹齢五百年の御神木の胎内
中に入れる御神木跡
大原野神社(京都市西京区)
京都市西京区、大原野の山懐に鎮座する「大原野神社」は、桓武天皇の長岡京遷都にともない、奈良・春日大社から分祀された由緒ある古社です。別名「京春日」とも呼ばれ、藤原氏の氏神三社の一つに数えられ、紫式部が氏神として崇めたことでも知られています。
この神社には、かつて樹齢約500年を数えた一本のモミの御神木がありました。その神木は長年にわたりこの地を見守り続けてきましたが、2018年の台風21号によって幹の中程から折れてしまいます。朽ちた中身は空洞となっており、まるで神木自らがその生の終わりを受け入れたかのような静けさを漂わせていました。
しかし、神職と地域の人々の願いによってこの神木はただ撤去されるのではなく、「中に入れる御神木跡」として整備され、再び参拝者を迎える存在として蘇りました。屋根がかけられ、内部は安全に入ることができるようにされ、かつての命の中へと分け入る体験が可能になっています。
その中に足を踏み入れた瞬間、500年という歳月の蓄積と、自然の力に宿る神秘を五感で感じ取ることができます。外から眺める神木とは異なり、内部に身を置くという体験は、まるで胎内回帰のようなスピリチュアルな没入感を与えてくれます。
近くには奈良春日社から伝わる鹿の狛犬や手水舎、四季折々の花々が彩る参道があり、静寂と神気に満ちた空間が広がっています。大原野神社を訪れた際は、ぜひこの「中に入れる御神木跡」に足を運び、悠久の時が宿るその胎内の空気を全身で感じてみてください。
📍【所在地】
京都府京都市西京区大原野南春日町1152
🚌【アクセス】
市バス・阪急バス「南春日町」下車 徒歩約10分
🚗【駐車場】
あり
🟤ユーチューブちゃんねる{御神木マニア}@goshinbokumania より
🟤ご紹介した御神木のある場所

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