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岩波茂雄(いわなみ しげお)│長野の偉人

🟢岩波書店の創業者

郷土博士

長野県

2号

こちらのコンテンツは【偉人録】郷土の偉人にて2010年4月23日に掲載された記事の引用です

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【岩波書店】とは

東京都千代田区一ツ橋に本社を置く、日本の出版社。文芸・学術の幅広い分野における専門書から一般啓蒙書までを広く扱い、国内外の古典的著作を収めた「岩波文庫」や「岩波新書」などの叢書や、国語百科事典『広辞苑』の刊行でも知られる。~Wikipediaより~

岩波書店公式サイト

岩波茂雄(いわなみ しげお)さんは、岩波書店創業者。

長野県諏訪郡中洲村(諏訪市中洲)の農家の長男として生まれる。

尋常小学校、高等小学校をへて、明治28年(1895)に諏訪実科中学校(現・諏訪清陵高)へ入学するが、在学中に父親が死亡。
母を助け農業をしていたが、明治32年(1899)上京。
日本中学を経て、一高に入学し、阿部次郎、安倍能成らと交わり、人生問題に悩みトルストイに傾倒した。

明治38年(1908)、東京帝国大学哲学科選科生となり、明治41年(1908)に卒業。

卒業後、教職に就くが退職。故郷に戻って田畑を売却して資金を作った。

大正2年(1913)、神田神保町に古書店を開業し、「岩波書店」と名付ける。
翌年には夏目漱石の『こころ』を処女出版した。
「低処高思」をモットーに、『漱石全集』『芥川龍之介全集』など多くの出版を手がける。

昭和15年(1940)、津田左右吉の諸著の出版に関し、著者とともに基礎されたが、昭和19年(1944)、時効により免訴。

「岩波文庫」「岩波新書」は今日の文庫、新書本のさきがけとなり、その良心的内容と価格で読者に信頼された。

茂雄没後の昭和22年5月、戦後の混乱期に物資が不足する中で、茂雄の生地諏訪中洲村の青年の強い希望と熱意に応え岩波書店が刊行図書の寄贈を開始、信州風樹文庫開設の基礎となった。

歴史キング

<信州風樹文庫の特長>(諏訪市HPより)
信州風樹文庫は、岩波書店から出版される昭和22年以降の全図書を所蔵する日本では唯一の専門図書館です。

 1.信州風樹文庫の設立 
  戦後の混乱期の昭和22年5月、地元中洲村の青年たちが良書に接し勉強
したいという熱意に応えて、岩波書店が全出版物の寄贈を約束、最初の201冊の寄贈を受けた時から文庫の歴史が始まります。

 2.信州風樹文庫 名称の由来
岩波書店の創立者(故)岩波茂雄先生の座右の銘「風樹の歎」に拠って命名されています。
 
  樹欲静而風不止(樹静かならんと欲すれども風止まず)
  子欲養而親不待也(子養わんと欲すれども親待たざるなり)
  往而不可得見者親也(往きて見るを得べからざるは親なり)
                     (中国 韓詩外伝、巻九)

これは若くして両親を亡くした岩波茂雄先生が、両親の慈恩に報いることができなかったのを、人生の恨事として中国の故事に因んで名づけたものです。

(C)【歴史キング】×偉人録】郷土の偉人

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