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パワースポット巡礼|徳島・津慈八幡神社に立つ二本の御神木クスノキ

🟤競り立つ双樹 津慈の巨神木

推定樹齢不明の二本の御神木【クスノキ】
津慈八幡神社(徳島県鳴門市)

徳島県鳴門市の旧吉野川沿い、津慈の地に鎮座する津慈八幡神社。その境内に立つ二本の巨大なクスノキが、地元の人々に長らく「御神木」として崇められてきました。神社の起こりは、戦国時代に勝瑞城主・三好氏の家臣であった斎藤氏がこの地に居を構え、武運長久を願って八幡神を勧請したとされる歴史を有しています。地名から「津慈八幡神社のクスノキ」として市の天然記念物に指定されており、神聖な地の守護者として今も威風堂々と鎮座しています。

参道の入り口付近にそびえる「南株」は幹周約7.05メートル、そして社殿近くに立つ「北株」は幹周約7.43メートルと、いずれも7メートル級の巨樹。見た目の印象では、北株の方が一層大きく、風にたなびくように広がる樹冠の姿には思わず息を呑みます。根元から空へと力強く伸びる幹、しっかりと地をつかむ根回りの姿には、ただの木ではない「気配」を感じることでしょう。

この2本のクスノキはまるで宿命の双子のように、互いを意識しながら成長してきたかのような佇まいです。1本でも十分に見応えのある巨樹ですが、並び立つことで放たれる神威は倍増し、訪れた者に深い感動を与えてくれます。時に雨に濡れ、風に揺らぎながら、彼らは長い時を超えて今もなお生き続けています。

さらに境内にはもう一本、第三のクスノキも存在します。天然記念物の指定はないものの、将来が楽しみな樹勢を見せており、まさに「御神木三兄弟」とでも呼びたくなる配置。地域の人々が静かに守り続けるこの場所には、派手さこそないものの、確かなスピリチュアルエネルギーが満ちています。

【所在地】徳島県鳴門市大麻町津慈字宮ノ本154
【アクセス】JR高徳線「板東駅」から車で約10分/徳島自動車道「藍住IC」から車で約20分

御神木たちの静かな競演──その力を、ぜひ現地で体感してください。

【現地説明文】
鳴門市指定天然記念物
津慈八幡神社のクスノキ

平成19(2007)年6月5日 指定
所在地:鳴門市大麻町津慈字宮ノ本154

津慈八幡神社は、戦国時代、勝瑞城主三好氏の家臣であった斎藤氏が当地に居住し、武人の守護神として勧請したと言い伝えられている。
また、当地は旧吉野川北岸に接して、勝瑞城館から約2kmの場所にあることから、水上交通の要衝に位置していたと考えられる。
2樹のクスノキは参道東側にあり、社殿に近い一樹(北側)は、幹周り7.43m・樹高約20m、旧吉野川寄りの一樹 (南側)は、幹周り7.05m・樹高約18mに達する。津慈八幡神社の2樹のクスノキは、両樹ともに八幡神社の神木として保護されてきたものであり、クスノキの自然な樹形が保たれた鳴門市内屈指の巨樹として貴重である。

鳴門市教育委員会

🟤ユーチューブちゃんねる{御神木マニア}@goshinbokumania より

🟤ご紹介した御神木(クスノキ)のある場所

Information

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日本の凄い神木: 全都道府県250柱のヌシとそれを守る人に会いに行く / 本田不二雄 (著)

単行本 – 2022/10/27

旅に新しい楽しみや見方を紹介する旅の図鑑シリーズ新刊。日本の全都道府県の、地元で信仰される神木や、歴史ある巨木を紹介。木の歴史や巨木が生まれる背景、人との生活との関わりなど、「木の旅」をテーマに、各地方の巨木・神木を240本以上紹介。また、木・人・旅に関するコラムなどの情報も充実。

(C)【歴史キング】×【御神木マニア】

ユーチューブちゃんねる{御神木マニア}@goshinbokumania

鳥居を抜けて神社の境内に入ると、そこに御神木があった。 全国各地に鎮座する神社の数は、約88,000社以上と言われています。神社の数だけ「御神木」が存在するといっても過言ではないでしょう。 各地に鎮座する、神の宿る「御神木」、その中には、強烈なパワーを感じる樹木や、息を呑むような巨大な樹木が存在しています。 樹齢数百年から、古いものでは、千年、二千年という「御神木」も珍しくありません。 「御神木」には「御神木」となった理由があります。そんな「神の宿り木」となった「御神木」の数々をご紹介します。

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