×

【島根・出雲】出雲大社の隠れパワースポット「命主社のムクノキ」〜天地開闢の神と千年の生命【御神木】

🟤出雲に潜む千年の神秘

推定樹齢1000年【ムクノキ】
出雲大社摂社・神魂伊能知奴志神社(命主社)(島根県出雲市)

出雲大社の荘厳な雰囲気とは対照的に、静謐な空気に包まれてひっそりと佇む神社、それが命主社(いのちぬしのやしろ)です。出雲大社の境外摂社でありながら、その歴史は非常に古く、地元では「いのっつぁん」の愛称で親しまれ、子どもの成長を見守る神社として篤い信仰を集めています。御祭神は、天地開闢(てんちかいびゃく)の神である造化三神の一柱、神皇産霊神(かみむすびのかみ)。『古事記』では、大国主命が兄弟の謀略によって命を落とした際、命を蘇らせたとされる慈悲深い神様です。この命主社の社殿の前に、大地からせり出すようにそびえ立つのが、推定樹齢1000年を越えるムクノキです。樹高17メートル、根回り12メートルにも及ぶその巨木は、板状の根が地上約2メートル近くまで盛り上がっており、岩を抱え込むかのような異様な迫力を放っています。ゴツゴツとした樹皮と無数の瘤が刻まれたその姿は、千年の時を生き抜いてきた威厳と歴史の重みを静かに物語っています。このムクノキは、昭和51年(1976年)に「島根の名樹」、さらに「新日本名木100選」にも選定され、日本を代表する巨木としてその価値が認められています。幹や枝には一部損傷が見られますが、老いてなお衰えぬ生命力を感じさせ、見る者の心に深い感動を与えます。出雲大社が縁結びの神様として知られる一方で、命主社は「命」を司る神様として、人々が生命力や子どもの健やかな成長を願う特別な場所です。出雲大社に参拝した際には、ぜひ少し足を延ばし、この隠れたパワースポットを訪れてみてください。古代からこの地に鎮座する磐座(いわくら)や、樹齢千年のムクノキが放つ壮大な神威は、日々の喧騒を忘れさせ、あなた自身の生命の源に触れるような、特別な体験を与えてくれるでしょう。

所在地・アクセス情報
所在地:島根県出雲市大社町杵築東182 命主社境内
アクセス:一畑電車大社線「出雲大社前駅」より北へ徒歩約15分
山陰道「出雲IC」から車で約15分。出雲大社有料駐車場から徒歩約10分

🟤ユーチューブちゃんねる{御神木マニア}@goshinbokumania より

🟤ご紹介した御神木(ムクノキ)のある場所

Information

関連する書籍のご紹介

本のご紹介

日本の凄い神木: 全都道府県250柱のヌシとそれを守る人に会いに行く / 本田不二雄 (著)

単行本 – 2022/10/27

旅に新しい楽しみや見方を紹介する旅の図鑑シリーズ新刊。日本の全都道府県の、地元で信仰される神木や、歴史ある巨木を紹介。木の歴史や巨木が生まれる背景、人との生活との関わりなど、「木の旅」をテーマに、各地方の巨木・神木を240本以上紹介。また、木・人・旅に関するコラムなどの情報も充実。

(C)【歴史キング】×【御神木マニア】

ユーチューブちゃんねる{御神木マニア}@goshinbokumania

鳥居を抜けて神社の境内に入ると、そこに御神木があった。 全国各地に鎮座する神社の数は、約88,000社以上と言われています。神社の数だけ「御神木」が存在するといっても過言ではないでしょう。 各地に鎮座する、神の宿る「御神木」、その中には、強烈なパワーを感じる樹木や、息を呑むような巨大な樹木が存在しています。 樹齢数百年から、古いものでは、千年、二千年という「御神木」も珍しくありません。 「御神木」には「御神木」となった理由があります。そんな「神の宿り木」となった「御神木」の数々をご紹介します。

PAGE TOP