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【京都・山科区】皇室ゆかりの古刹に鎮座する「這柏槇」〜水戸黄門も見た750年の御神木

🟤京都に眠る神秘│ハイビャクシン│勧修寺

推定樹齢750年
【ハイビャクシン】
勧修寺(京都市山科区)

京都市山科区に位置する勧修寺(かじゅうじ)は、平安時代に醍醐天皇が母の菩提を弔うために創建した、皇室ゆかりの格式高い寺院です。たび重なる戦火で荒廃した時期を経て、江戸時代に再興され、門跡寺院としてその歴史を今に伝えています。この由緒ある境内の書院前に、驚くべき御神木が静かに佇んでいます。それは、樹齢約750年と伝えられるハイビャクシン(這柏槇)です。ヒノキ科の常緑低木であるハイビャクシンは、地面を這うように広がるのが特徴ですが、この勧修寺のハイビャクシンは、まるで大海がうねるかのように広大な広がりを見せ、見る者、そして触れる者を圧倒します。その迫力ある姿は、ただ地面を這うだけでなく、天に向かって力強くせり上がる部分もあり、植物の概念を覆すほどのエネルギーを放っています。750年という気の遠くなるような長い年月をかけて、この独特な樹形を作り上げてきたこの御神木は、勧修寺の歴史、そしてこの地を見守ってきた生き証人と言えるでしょう。また、このハイビャクシンの近くには、水戸黄門として知られる徳川光圀が寄進したと伝えられる、独特な形の「勧修寺型灯籠」があります。これは、江戸時代の権力者もこのハイビャクシンの雄大な姿を見ていたことを物語っており、歴史のロマンを感じさせます。勧修寺の境内には、平安時代から水をたたえる「氷室池」や、江戸時代に御所から移された「臥竜(がりゅう)の老梅」など、他にも見どころがたくさんあります。しかし、このハイビャクシンの放つ存在感は格別です。触れることを許されたこの御神木に、ぜひ一度手を伸ばしてみてください。750年の時を生き抜いてきた生命の息吹と、このパワースポットが放つ壮大な神威を肌で感じることができるでしょう。

所在地・アクセス情報
所在地:京都市山科区勧修寺仁王堂町27-6
アクセス:京都市営地下鉄東西線「小野駅」下車、徒歩約6分
拝観料:500円

🟤ユーチューブちゃんねる{御神木マニア}@goshinbokumania より

🟤ご紹介した御神木(ハクビャクシン)のある場所

Information

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日本の凄い神木: 全都道府県250柱のヌシとそれを守る人に会いに行く / 本田不二雄 (著)

単行本 – 2022/10/27

旅に新しい楽しみや見方を紹介する旅の図鑑シリーズ新刊。日本の全都道府県の、地元で信仰される神木や、歴史ある巨木を紹介。木の歴史や巨木が生まれる背景、人との生活との関わりなど、「木の旅」をテーマに、各地方の巨木・神木を240本以上紹介。また、木・人・旅に関するコラムなどの情報も充実。

(C)【歴史キング】×【御神木マニア】

ユーチューブちゃんねる{御神木マニア}@goshinbokumania

鳥居を抜けて神社の境内に入ると、そこに御神木があった。 全国各地に鎮座する神社の数は、約88,000社以上と言われています。神社の数だけ「御神木」が存在するといっても過言ではないでしょう。 各地に鎮座する、神の宿る「御神木」、その中には、強烈なパワーを感じる樹木や、息を呑むような巨大な樹木が存在しています。 樹齢数百年から、古いものでは、千年、二千年という「御神木」も珍しくありません。 「御神木」には「御神木」となった理由があります。そんな「神の宿り木」となった「御神木」の数々をご紹介します。

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