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【新潟・弥彦村】御杖が根付いた奇跡の御神木!弥彦神社の不滅の椎と良寛の讃歌

🟤神の杖│2,400年の歴史│弥彦神社

🌳推定樹齢不明【シイ】
⛩️弥彦神社(新潟県弥彦村)

新潟県越後平野の西部に位置する弥彦神社は、越後国開拓の祖神、天香山命(あめのかごやまのみこと)をお祀りする越後一宮です。その歴史は2400年以上に及び、『万葉集』にも詠われる、日本でも屈指の古社です。

境内の旧本殿跡のそばに、石柵に囲まれた椎の御神木がこんもりと茂っています。この木には、神代の昔から伝わる奇跡の伝説があります。御祭神である伊夜日子大神様が弥彦の地に宮居を定める折、携えていた椎の御杖を地面に立て、「ここが永住の地に相応しければ、根を生じ、芽を出して繁茂するであろう」と告げると、御杖はたちまち大樹となり、神社の位置が定まったと伝えられています。

さらに、この椎の木は、明治45年(1912年)の大火で旧本殿と共に焼けてしまったにもかかわらず、不思議にも焼け残った幹から新しい芽が力強く伸び始め、再び繁茂するという不滅の生命力を見せました。この奇異な現象は、人々の信仰をより一層深めることとなりました。

江戸時代の歌人良寛も、この御神木の神々しさに感動し、「いやひこの 神のみ前の 椎の木は 幾代へぬらむ 神代より かくてこそ 有りにけらしも」と、その悠久の歴史を讃える長歌を詠んでいます。

弥彦山を神体山とし、神聖な空気に満ちた彌彦神社。その神域の中心で、神の御杖が根付いたという椎の御神木は、訪れる人々に生きる力と、願いを成就させるための活力を与えてくれるでしょう。ぜひ一度、この特別なパワースポットを訪れ、2400年の歴史を見守る御神木の神威を肌で感じてみてください。

2号

良寛の「御神木讃歌」の案内板が設置されています。

伊夜比古の 神のみ前の 椎の木は 幾世経ぬらむ 神代より 斯くしあるらし
上つ枝は 照る日を隠し 中つ枝は 雲を遮ぎり 下つ枝は 甍(いらか)にかかり
久方の 霜はおけども 永久に 風は吹けども 永久に 神の御世より
斯くしこそ ありにけらしも 伊夜比古の 神のみ前に 立てる椎の木

🟤ユーチューブちゃんねる{御神木マニア}@goshinbokumania より

🟤ご紹介した御神木(シイ)のある場所

Map│場所

📍所在地・アクセス情報
所在地:新潟県西蒲原郡弥彦村弥彦2887-2
アクセス:JR弥彦線「弥彦駅」より徒歩約15分
北陸自動車道「三条燕IC」より車で約25分。無料駐車場あり

🌳{新潟県}の{他}の御神木と、👤{新潟県}の郷土の偉人と。

Information

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本のご紹介

日本の凄い神木: 全都道府県250柱のヌシとそれを守る人に会いに行く / 本田不二雄 (著)

単行本 – 2022/10/27

旅に新しい楽しみや見方を紹介する旅の図鑑シリーズ新刊。日本の全都道府県の、地元で信仰される神木や、歴史ある巨木を紹介。木の歴史や巨木が生まれる背景、人との生活との関わりなど、「木の旅」をテーマに、各地方の巨木・神木を240本以上紹介。また、木・人・旅に関するコラムなどの情報も充実。

(C)【歴史キング】×【御神木マニア】

ユーチューブちゃんねる{御神木マニア}@goshinbokumania

鳥居を抜けて神社の境内に入ると、そこに御神木があった。 全国各地に鎮座する神社の数は、約88,000社以上と言われています。神社の数だけ「御神木」が存在するといっても過言ではないでしょう。 各地に鎮座する、神の宿る「御神木」、その中には、強烈なパワーを感じる樹木や、息を呑むような巨大な樹木が存在しています。 樹齢数百年から、古いものでは、千年、二千年という「御神木」も珍しくありません。 「御神木」には「御神木」となった理由があります。そんな「神の宿り木」となった「御神木」の数々をご紹介します。

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