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【宮城】仙台の奇跡!1200年の聖樹「苦竹のイチョウ」と「乳銀杏」伝説のパワースポット

🟤仙台・聖乳 奇跡の1200年

推定樹齢1200年【苦竹のイチョウ】
宮城野八幡神社(仙台市宮城野区)

宮城県仙台市宮城野区銀杏町に、仙台藩主伊達氏の歴代鎮護守として崇められてきた宮城野八幡神社があります。桓武天皇の延暦17年(798年)に坂上田村麻呂が男山八幡宮の分霊を勧請したのが始まりとされ、後醍醐天皇の時代には北畠顕家が社殿を修造し武運を祈ったことから「北畠八幡宮」とも称されました。江戸時代に入ると、歴代の伊達氏に篤く崇敬され、「宮城野八幡」と呼ばれるようになります。

この歴史ある神社のそばに、樹齢1200年とも推定される霊験あらたかな御神木「苦竹(にがたけ)のイチョウ」が鎮座しています。樹高32mにも及ぶこのイチョウは雌株であり、特に注目すべきはその姿です。幹から多数の根、気根が乳房のように垂れ下がっていることから「乳銀杏(ちちいちょう)」と親しまれており、最大の気根は周囲が1.7mにも達し、中には地面に達して支柱のようになっているものもあります。この特徴的な姿から、町名がかつての「苦竹」から、この木にちなんで「銀杏町(いちょうまち)」と改称されたほど、地域に深く根差し、愛されてきた存在です。

この「苦竹のイチョウ」には、天平時代に聖武天皇の乳母であった紅白尼(しらきぬあま)の遺言によって、その塚の上に植えられたという伝説が残されています。そのため、樹下に祀られている銀杏姥神(いちょううばがみ)には、子どもの健やかな成長を願い、母乳がよく出るようにと祈願する人々が今も多く訪れます。生命の源である乳を思わせるその姿は、訪れる人々に温かい安らぎと、生命の恵みへの感謝の気持ちをもたらしてくれるでしょう。

このイチョウは、大正15年には国の天然記念物に指定され、その文化的・歴史的な価値が認められています。特に秋、黄金色に輝く葉が青空に映える頃は最も美しく、あでやかな姿を見せてくれます。しかし、たとえ黄金色の季節でなくても、その雄大な樹形、そして何よりも「乳銀杏」と呼ばれる特徴的な気根の姿は、訪れる者を圧倒し、悠久の時を経てきた生命の神秘を感じさせます。

仙台市街地の喧騒の中にありながら、1200年もの歴史と伝説を秘め、人々の願いを受け止めてきたこの「苦竹のイチョウ」。伊達藩の鎮護を見守り、生命の営みを象徴するこの巨木を訪れ、その霊験あらたかなパワーと、乳銀杏の神秘的な姿をぜひその目で確かめてみてください。

所在地・アクセス情報
名称:苦竹のイチョウ
所在地:宮城県仙台市宮城野区銀杏町7-26
アクセス:
JR仙石線「宮城野原駅」下車
仙台駅50番乗り場から小鶴新田駅行バス「育英学園前」下車

<現地説明文>
国指定天然記念物 
苦竹(にがたけ)のイチョウ(大正15年10月20日指定)

所有者 永野氏  
管理団体 仙台市

イチョウには雄株と雌株とがあり、この樹は雌株です。幹などから出た根の一種である気根が、乳房のように垂れている様子から「乳銀杏」と呼ばれ、市民に親しまれてきました。たくさんの気根の中で最も太いものは周囲が1.7mにも及び、下部が地中に入って支柱のようになっているものもあります。
このイチョウは樹齢1,200年とも推定される樹木であり、奈良時代に植えられたという伝説が残っています。国の天然記念物に指定された当時, この場所は「苦竹」という地名でしたが、現在はこの樹にちなみ、「銀杏町」 となっています。

樹種 イチョウ(イチョウ科)
樹高32m 幹周 8m

平成19年10月 仙台市教育委員会

🟤ユーチューブちゃんねる{御神木マニア}@goshinbokumania より

🟤ご紹介した御神木(イチョウ)のある場所

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(C)【歴史キング】×【御神木マニア】

ユーチューブちゃんねる{御神木マニア}@goshinbokumania

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