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【山形・東根市】日本一のケヤキ「東根の大ケヤキ」〜東根小学校に鎮座する1500年の生命【パワースポット】

🟤さくらんぼと、もう一つの日本一

校庭に立つ1500年の神
推定樹齢1500年【大ケヤキ】
東根小学校(山形県東根市)

山形県東根市、さくらんぼの里として知られるこの地に、もう一つの「日本一」があります。それは、東根市立東根小学校の校庭に堂々とそびえ立つ、樹齢1500年以上と推定される「東根の大ケヤキ」です。国の特別天然記念物に指定されているこの巨木は、まさに生ける伝説と言えるでしょう。その雄大な姿は、樹高28メートル、根回り24メートル、目通り幹周16メートル、直径は5メートルにも及びます。かつて「日本ケヤキ見立番付」において「東の横綱」に選ばれたことからも、その類稀なるスケールと風格がうかがえます。日本三大ケヤキの一つに数えられ、他の二本が老齢化による損傷が見られる中、東根の大ケヤキは今なお旺盛な樹勢を誇っています。この大ケヤキが立つ場所は、南北朝時代(1347年)に小田島長義が築いた東根城(小田嶋城)の本丸跡と伝えられています。城の築城時にはすでにかなりの大木であったと推測され、まさに東根の歴史を千年以上にわたって見守り続けてきた生き証人です。江戸時代末期の絵図には、現在の「東根の大ケヤキ」と、明治時代に枯れてしまった「雄ケヤキ」のほか、多くのケヤキが植栽されていたことが記されています。

東根小学校が開設されて以来、この大ケヤキは数えきれないほどの児童たちの成長を見守ってきました。まさに、入学、卒業していった子どもたちの心の支えであり、希望のシンボルでもあります。学校では「ケヤキっ子8か条」などの教育方針に掲げられ、児童たちの情操教育にも深く関わっています。根元部分には、南北方向に畳2枚分ほどの広さの空洞があり、かつてはたき火の跡も見られたと言います。この空洞をくぐると子宝に恵まれるという言い伝えもあり、パワースポットとしても人々に親しまれています。近年には、樹勢回復のための環境整備も行われ、専門家からも「今後、数百年は樹勢ますます盛ん」との太鼓判が押されました。雪深い山形において、雪の重みで枝が折れないようワイヤーロープで支持されるなど、大切に管理され続けている東根の大ケヤキ。この場所を訪れれば、千五百年という途方もない時間を生き抜いた生命の力強さ、そして地域の人々が大切に守り続けてきた歴史と信仰の深さを、肌で感じることができるでしょう。

所在地・アクセス情報
所在地:山形県東根市本丸南1-1-1 東根市立東根小学校校庭
アクセス:
JR奥羽本線「さくらんぼ東根駅」より徒歩約20分。
JR「さくらんぼ東根駅」より車で約10分。

<現地説明文>
『東根の大ケヤキ』
東根小学校の校庭にある「大ケヤキ」は、樹齢が1,500年以上とされ、1957年(昭和32年)国の特別天然記念物に指定された巨木です。
ケヤキとしては日本一の巨樹といわれ、「日本三大ケヤキ」の一つと称され、日本欅見立番付では「東の横綱」に選ばれました。
かつて、雄槻(ちちけやき)、雌槻(ははけやき)と呼ばれた2本の大槻がありましたが、1885年(明治18年) 雄槻が枯れてしまい、現存している雌槻が「東根の大ケヤキ」です。
地上1.2mでの幹回りは16m、直径5m。主幹は地上5.5mの高さで大きく二股に分かれ、西南側はやや直上して枝を分け、東側も大きく三枝に分かれて天空をおおっており、その高さは28mに達します。
また、1990年(平成2年)に開催された国際花と緑の博覧会にて、合わせて企画された「新日本銘木100選」に選定されました。
東根小学校はかつて、南北朝時代の1347年(正平2年)に小田島長義と いう武将が築いた小田島城の本丸跡です。大ケヤキは、それよりもずっと前から私たちを見守っています。

ひがしね本町地区まちづくり協議会
東根市

<大けやきを仰ぎ見るみなさまへ>
この度は「大けやき絵葉書」をお持ち帰りいただき、ありがとうございます。
校地にそびえる「大けやき」は、樹齢1500年ともいわれる巨木です。その姿は、学校教育目標「心も体もたくましく」の象徴であり、市民の心の拠り所です。
同封の絵葉書は、故郷への誇りや愛情を育むた めに校内で実施した「大けやき絵葉書コンクール」の最優秀作品です。
令和6年度に、本校は創立150周年を迎えました。学校や大けやきの歴史を調べる学習を通して、多くの発見や感動を得ることができ、愛校心 をさらに強くすることができました。
7枚のうちの一枚を、新しい日常の中を未来に進む東根小のけやきっ子たちへのメッセージに 使っていただけましたら、望外の喜びです。
大けやきのパワーが、大けやきを 仰ぎ見る皆様方のもとへ、降り注ぎ ますように…

令和7年3月の吉日
〒999-3783 山形県東根市本丸南一丁目1番1号
東根市立東根小学校

🟤ユーチューブちゃんねる{御神木マニア}@goshinbokumania より

🟤ご紹介した{大ケヤキ}のある場所

Information

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本のご紹介

日本の凄い神木: 全都道府県250柱のヌシとそれを守る人に会いに行く / 本田不二雄 (著)

単行本 – 2022/10/27

旅に新しい楽しみや見方を紹介する旅の図鑑シリーズ新刊。日本の全都道府県の、地元で信仰される神木や、歴史ある巨木を紹介。木の歴史や巨木が生まれる背景、人との生活との関わりなど、「木の旅」をテーマに、各地方の巨木・神木を240本以上紹介。また、木・人・旅に関するコラムなどの情報も充実。

(C)【歴史キング】×【御神木マニア】

ユーチューブちゃんねる{御神木マニア}@goshinbokumania

鳥居を抜けて神社の境内に入ると、そこに御神木があった。 全国各地に鎮座する神社の数は、約88,000社以上と言われています。神社の数だけ「御神木」が存在するといっても過言ではないでしょう。 各地に鎮座する、神の宿る「御神木」、その中には、強烈なパワーを感じる樹木や、息を呑むような巨大な樹木が存在しています。 樹齢数百年から、古いものでは、千年、二千年という「御神木」も珍しくありません。 「御神木」には「御神木」となった理由があります。そんな「神の宿り木」となった「御神木」の数々をご紹介します。

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