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【大阪・住吉区】住吉大社の千年楠と夫婦楠〜古事記から続く神威に宿る、商売繁盛と縁結びの神木

🟤千年を生きる夫婦の守り神

推定樹齢1000年【クスノキ】
住吉大社(大阪市住吉区)

大阪市住吉区に鎮座する住吉大社は、全国約2,300社の住吉神社の総本社であり、『古事記』や『日本書紀』にもその創建の由来が記されている、日本でも屈指の古社です。国宝に指定された住吉造の本殿は、その荘厳な姿で神々しい空気を今に伝えています。この広大な境内には、長い歴史と深い信仰の証として、人々の願いを見守り続けてきた二本の御神木がそびえ立っています。一つは、住吉大社の末社である楠珺社(なんくんしゃ)の御神木、千年楠です。樹齢1000年以上と推定されるこの巨木は、大阪市の保存樹にも指定されており、幹周り約9.8メートル、樹高約18メートルの堂々たる姿を誇ります。古くから、その幹に宿る神秘的な霊力に人々が祈りを捧げてきたと伝えられ、その根元に祠が設けられたことが、楠珺社の始まりとなりました。楠珺社は「はったつさん」として親しまれ、商売繁盛や家内安全の神様として篤い信仰を集めています。毎月の最初の辰の日には、「初辰まいり」と呼ばれる風習があり、多くの参拝者が訪れます。これを48ヶ月間続けると「始終発達」(しじゅうはったつ)の福が授かるとされ、日本全国から崇敬を集めています。そしてもう一つ、楠珺社の鳥居前に立つのが夫婦楠です。推定樹齢800年、幹周り約7.9メートル、樹高約20メートルという巨木で、根元から二本の幹が寄り添うように伸びる姿から、夫婦円満や縁結びの象徴として親しまれています。古来よりこの地を見守ってきた夫婦楠は、訪れる人々に温かい安らぎと、大切な人との絆を深める神威を与えてくれます。住吉大社の境内には、他にも「神館の楠」をはじめ、合計7本のクスノキが市の保存樹に指定されており、境内全体が生命力に満ちています。荘厳な反橋(太鼓橋)や、国宝の本殿など、歴史的な見どころも多く、見どころに事欠きません。古事記に記された神代の昔から、この地の歴史と人々の暮らしを見守ってきた住吉大社の御神木。商売繁盛、夫婦円満、そして家族の幸せを願う人々にとって、これらの巨木が放つ壮大なエネルギーは、忘れられない体験となるでしょう。ぜひ一度、この特別なパワースポットを訪れ、千年の時を超えて息づく神聖な力を体感してみてください。

所在地・アクセス情報
所在地:大阪府大阪市住吉区住吉2-9-89
アクセス:南海電車「住吉大社駅」下車、東へ徒歩約5分。阪堺線「住吉鳥居前駅」下車、すぐ

🟤ユーチューブちゃんねる{御神木マニア}@goshinbokumania より

🟤ご紹介した御神木のある場所

Information

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本のご紹介

日本の凄い神木: 全都道府県250柱のヌシとそれを守る人に会いに行く / 本田不二雄 (著)

単行本 – 2022/10/27

旅に新しい楽しみや見方を紹介する旅の図鑑シリーズ新刊。日本の全都道府県の、地元で信仰される神木や、歴史ある巨木を紹介。木の歴史や巨木が生まれる背景、人との生活との関わりなど、「木の旅」をテーマに、各地方の巨木・神木を240本以上紹介。また、木・人・旅に関するコラムなどの情報も充実。

(C)【歴史キング】×【御神木マニア】

ユーチューブちゃんねる{御神木マニア}@goshinbokumania

鳥居を抜けて神社の境内に入ると、そこに御神木があった。 全国各地に鎮座する神社の数は、約88,000社以上と言われています。神社の数だけ「御神木」が存在するといっても過言ではないでしょう。 各地に鎮座する、神の宿る「御神木」、その中には、強烈なパワーを感じる樹木や、息を呑むような巨大な樹木が存在しています。 樹齢数百年から、古いものでは、千年、二千年という「御神木」も珍しくありません。 「御神木」には「御神木」となった理由があります。そんな「神の宿り木」となった「御神木」の数々をご紹介します。

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