
【京都・上京区】足腰の守護神「護王神社」〜いのししに導かれた和気清麻呂の神威【パワースポット】
🟤イノシシと歩む足腰の守り神│護王神社
推定樹齢100年超【カリン】
護王神社(京都市上京区)
京都御所の西側に位置する護王神社は、「足腰の守護神」として知られ、全国から多くの参拝者が訪れる由緒ある古社です。創建は奈良時代にまで遡り、平安京の建都に大きく貢献した官人・和気清麻呂公をお祀りしています。元々は洛西の高雄山神護寺にあった霊社ですが、明治時代に明治天皇の勅命により、京都御所の蛤御門前という現在の地に遷座されました。護王神社の御祭神である和気清麻呂公には、いのししにまつわる霊験あらたかな伝説が残されています。奈良時代、怪僧・道鏡の皇位を奪おうとする企みを阻んだ清麻呂公は、その恨みによって足を傷つけられ、流刑に処されます。その道中、道鏡の手下に襲われそうになった清麻呂公を、突然現れた300頭ものいのししが取り囲み、無事に導いてくれたと伝えられています。この奇跡的な出来事から、足も回復したとされ、現在でも足腰の健康や病気・怪我の回復を願う人々から厚く信仰されています。境内に入ると、まず目につくのは、狛犬の代わりに鎮座する愛らしい狛いのししです。この「霊猪像」は、清麻呂公の故事にちなみ、京都市民の声によって明治時代に奉納されたもの。手水舎にもブロンズの猪像があり、その鼻をなでると幸せが訪れると言われ、参拝者に親しまれています。本殿に向かって右側には、御神木として大切にされているカリンの木がそびえ立っています。樹高14メートル、幹の太さ1.5メートルを誇るこのカリンは、その実がぜん息に効くとされ、「ぜんそく封じの御神木」として信仰されています。秋にはたくさんの実をつけ、その実でつくられたカリン酒や飴は、社務所で授与されています。護王神社は、足腰の御利益だけでなく、姉君の和気広虫姫が「子どもの守り神」として祀られているため、子育てや安産を願う人々にも崇敬されています。境内には「願かけ猪」や「座立亥串」といった独特の願掛けがあり、人々の様々な願いを受け止めています。千年の時を超えて、今なお人々に愛され続ける護王神社。いのししが導いた奇跡と、足腰の健康、そして家族の安寧を願う人々の想いが宿るこのパワースポットで、心身ともに清められ、新たな活力を得てみませんか。
🟤ユーチューブちゃんねる{御神木マニア}@goshinbokumania より
🟤ご紹介した御神木(カリンの木)のある場所

日本の凄い神木: 全都道府県250柱のヌシとそれを守る人に会いに行く / 本田不二雄 (著)
単行本 – 2022/10/27

旅に新しい楽しみや見方を紹介する旅の図鑑シリーズ新刊。日本の全都道府県の、地元で信仰される神木や、歴史ある巨木を紹介。木の歴史や巨木が生まれる背景、人との生活との関わりなど、「木の旅」をテーマに、各地方の巨木・神木を240本以上紹介。また、木・人・旅に関するコラムなどの情報も充実。
(C)【歴史キング】×【御神木マニア】