【香川・三豊市】全国2位の巨木「二宮のネズ」〜長宗我部の焼き討ちを生き延びたモロダの御神木
🟤全国2位奇跡のモロギ│大水上神社│二宮のネズ
推定樹齢不明【二宮のネズ】
大水上神社(香川県三豊市)
香川県三豊市、讃岐国二宮として古代より信仰されてきた大水上神社(おおみなかみじんじゃ)の御旅所(おたびしょ)に、日本でも屈指の巨木が鎮座しています。それが、香川県の自然記念物に指定されている「二宮のネズ」です。
ネズ(ネズミサシ)は成長が遅く巨木になりにくい樹種ですが、この御神木は胸高幹囲4.4メートル、樹高20メートルに達し、なんと全国で2番目の大きさを誇るとされています。地元では「モロダ」の名で呼ばれ、四国最大級のネズの木として、長きにわたり大切に守られてきました。
このネズの木には、過酷な歴史が刻まれています。幹の根元には火災を受けた跡があり、伝説では、天正年間(1573年頃)に土佐の長宗我部軍による焼き討ちに遭った際、炎に包まれながらも奇跡的に生き残った一株だと伝えられています。樹皮の半分を焼失しながらも、残りの生命力で今日まで生き続けているその姿は、凄まじいほどの不屈の魂を物語っています。
大水上神社は、弥生時代より磐座(いわくら)が祀られてきた古代祭祀の遺跡であり、水神、龍神として信仰されてきました。弘法大師・空海も唐へ渡る前に参拝したという由緒を持ち、境内は清らかなエネルギーに満ちています。
戦争の災禍を乗り越え、今もなお力強く生きる二宮のネズ。
その幹に触れれば、幾多の苦難に耐え抜いた不屈の生命力と、この地を守り続ける龍神の神威を授かることができるでしょう。ぜひ一度、この特別なパワースポットを訪れ、その神秘的な力を肌で感じてみてください。

🌳大水上神社 ネズの木
昭和五十一(一九七六)年三月
香川県天然記念物指定
ネズとは、葉に棘のあるネズミサシのことで、針葉の先がとがり触れると痛い。ネズミの通路に置いて進入を防いだことからこの樹名がついた。この地域ではモロダの名で呼ばれている。
この木は、樹高十二メートル、枝張り十四メートル、胸高幹囲は四・四メートルもあり、全国でも二番目と言う。木の下部には火災を受けた跡がある。伝説では、天正(一五七三〜)年間に土佐の長宗我部軍に焼き打ちされた時に生き残った一株だと言 われている。
(北方二十御旅所にあり)
平成二十八(二〇一六)年十月吉日
まちづくり推進隊高瀬
高瀬百景実行委員会
🟤ユーチューブちゃんねる{御神木マニア}@goshinbokumania より
🟤ご紹介した御神木(二宮のネズ)のある場所

📍所在地・アクセス情報
所在地:香川県三豊市高瀬町羽方2021-2(大水上神社 御旅所)
アクセス:高松自動車道「さぬき豊中IC」から車で約10分
県道218号沿いにあり、付近に駐車スペースがあります
🌳{香川県}の{他}の御神木と、👤{香川県}の郷土の偉人と。
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