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【神々の宿る地】石上神宮の御神木と古代から続く神秘

🟤【日本最古のパワースポット】石上神宮の御神木と聖域の空気

石上神宮(いそのかみじんぐう)奈良県天理市
https://www.isonokami.jp/

神宮の境内には『万葉集』に「石上布留の神杉…」と詠われる神杉が古くは数多く繁茂していました。現在も樹齢300年を越える杉が数本あり、神杉と呼ばれています。
東側神杉
幹囲り3.4メートル、樹齢は350年を越え、高さ約30メートルです。
西側神杉
幹囲り4.1メートル、樹齢は400年前後、高さ約35メートルです。

「神杉」について次のような昔話があります。ー説話ー 『布留の名と神杉』
昔、布留川の上流から、一振りの剣(つるぎ)が美しい水の流れとともに、泳ぐように流れてきました。剣は流れながら、触れるものをつぎつぎに2つに切っていきました。
そのとき、川の下流では、1人の娘が洗濯をしていました。娘がふと頭を上げて川上を見ると、岩や木を切りながら流れてくる剣が目につきました。すばやく避けようとした瞬間、洗いすすがれた白い布の中に剣が流れ込んだのです。あわや布が切れたかと思いましたが、そのまま剣は布の中にぴたりと留まっているではありませんか。
こんなに鋭い剣が、布も切らずにその中に留まったことへの驚きは言いようもありません。娘はその不思議さにつくづく感心し、「これはただごとではない、神様のされることだ」と、さっそくその見事な剣を石上神宮に奉納しました。そして、剣が布に留まった所ということから、布留という地名ができたということです。
また、万葉集に「布留の神杉」と歌われている神杉にまつわる、つぎのような話も伝えられています。
昔、いその神の振る川(今の布留川)は、山深く、樹木が生い茂り、流れも美しい川でした。当時の人々の暮らしに欠かすことのできない貴重な川だったのです。
ある日、1人の女が白い布を洗っていると、上流から草木をなぎ倒しながら、泳ぐように流れを下ってくる細長いものが目につきました。みるみるうちに白布にすっぽりと包まれたそれは、よく見れば剣先鋭く、まばゆいばかりに光を放っている鉾でした。驚いた女は、自分の家に持ち帰るのをおそれ、川のほとりに立てて日ごとお祭りを欠かさずに行いました。そのおかげで、人々は日々平和な生活ができたといいます。
その後、鉾も雨風にさらされて朽ち果ててしまったので、その地に穴を掘り、鉾先を埋めて祭りました。すると、間もなくその地に杉が芽生え、天をもさすほどにすくすくと成長しました。そして、この杉が布留の神杉と言われるようになったということです。

奈良県天理市に鎮座する石上神宮(いそのかみじんぐう)は、
日本最古の神社の一つとして知られ、古代から神剣・霊力・浄化の象徴として信仰されてきた神聖な地です。
境内にそびえる御神木の大杉は、悠久の時を超えて生き続ける神の依代(よりしろ)。
木々に囲まれた空間は、まるで別世界。足を踏み入れると、空気の密度が変わるような感覚に包まれます。
石上神宮は、「布都御魂大神(ふつのみたまのおおかみ)」を主祭神とし、古代武器や刀剣との関係が深く、浄化・厄除け・勝運・開運招福のご利益を授かるといわれています.
また、境内には神の使いとされる「白い鶏(ニワトリ)」が自由に歩き回る不思議な光景も見られます。
その姿もまた、神聖な空気を象徴するものです。

🟤ユーチューブちゃんねる{御神木マニア}@goshinbokumania より

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単行本 – 2022/10/27

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(C)【歴史キング】×【御神木マニア】

ユーチューブちゃんねる{御神木マニア}@goshinbokumania

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